@particle30

惑星イオはどこにある

アドベントカレンダー2020(12月25日分)


12月1日から、本日12月25日まで、「アドベントカレンダー」という取り組みを行っておりました。

 

画像adventar.org

クリスマスに向けてカウントダウンするみたいに、毎日ひとつずつ窓を開けるかのように、サンタクロースからのプレゼントをすこしずつつまみ食いするみたいに、一日一つのSSをみんなで書いて楽しもうという企画です。

本日はそのラスト日なので、1日~24日の24作の物語についてご紹介する記事を書いてこの煌めく夢のクリスマス企画を終わらせたいと思います。

 

また、日々のご感想についてはモーメントにざっくりにはなりますが3つに分けて掲載しております!よろしければ、こちらもお楽しみください~(12月1日分はモーメント件数制限の関係でロストしています。申し訳ありません。。)


 

さて、では、12月25日、ラスト日ということで、大変簡素なものにはなりますが、1作ずつ作品を振り返りながら、一行ずつ感想を書いていけたらと思います。

 

今回参加いただく作品について、なんとなく冬がテーマだといいですね、とは書いておいたものの、規定などは一切設けませんでした。なので、「12月XX日はXXの日」と記念日に沿って書いて頂いた方も、ぜんぜん冬ではない季節のお話を書いてくださった方もいらっしゃいます。ごちゃまぜ感も含めてどうぞどうぞ一粒ずつ、おいしくお楽しみくださいませ。

 

わたしにとっても、はじめましての方も多かったですし、参加者さま同士だとなおのこと見知らぬ相手ばかりだったかと思いますが、みなさんRTなど駆使しながら盛り立てていただいてありがとうございました!(相互感想推奨企画では全くないので、見ていただけの方も、本当にどうもありがとうございました。とにかくとにかく、ご参加いただきましてありがとうございました。)

 

12月1日 mee

 1作目。冬らしく書けたかなあ。おやすみなさい。

12月2日 ゆたさん

これぞクリスマスのお話。そのまま絵本にしてプレゼントブックにしたいなあと思いました。街中に振るしあわせの光をどうかこぼさず受け止めてほしい。また、時期的にもまさに12月初旬らしい、クリスマスとはまた一歩距離のあいた、季節感のあるお話です。

12月3日 つきしろさん

真白な雪にはしゃぐお話。二人の関係性がとても丁寧に書かれている一作です。日常ってこういう手触りのものだよなあ。うつくしさ、はかなさ、そしてあたたかさ。まさに冬らしいお話だと思いました。あったかくなる。

12月4日 mee

ここにきて劣等感と憐みの話です。ちょっと長かったね。

12月5日 硝水さん

なかよし三人組のお話!三人で輪になって、何を作ろう、トライアングルか、思い出か、不器用な友情か。「バミューダトライアングルの日」にかけていただきました。この記念日、ぜんぜん知らなかったんですが、来年から12月5日が印象深くなりそうです。女の子が三人寄ればそこにはかならず呪いが生まれる、なんて言うと不謹慎でしょうか。

12月6日 もみあげ大将さん

雪、そして、音。人生のいやなことを全部雪に閉じ込めてしまえたらいいのになあ。静かさが全てを閉じ込めていく。音はするかしら。クリスマスへのカウントダウン感が素敵な一作です。”傲慢か?”とても好きです。

12月7日 尾崎末さん

ここにきてホラーです!冬はなにか1つ、物語を聞いてからじゃないと眠れない。アドベントカレンダー企画が始まってから、結構「1作読んでから眠る」1日が続いていたこともあり、なんだかとても「今」にぴったりな気持ちで読みました。トイレに行けなくなっちゃったらどうしよう。

12月8日 mee

怪談話が続いてしまいましたが、こちらはコミカルホラーです。

12月9日 明楽さん

あまいあまい、塗りこめられたひとつの飴玉。ふたりきりで生きていったらなんにも怖くない。と、まどろんだままに冬を越してほしいと思いました。それとも二人にとっては世界は永遠に冬景色なのかしら。シチューの香りって、どうしてあんなに胸を締め付けてくることがあるのでしょうね。

12月10日 梧桐さん

ひょ、表紙がある!ということでまずそれに驚いてしまいましたが、ぜひそのまま印刷していただきたいなあと思う一作でした。「じんけん」、人権? こういう話がとても好きです。そだつ、まもる、植物、世界。そして神さま。ある意味パニックものというか、SFものというか。「カレンダー」的作品でもあります。よいものを読ませていただきました。

12月11日 搗鯨さん

金曜日の夜、フライデーナイト。そんな日にどこに行きたいか……というと、こんなお店ではないかしら。こうした不思議な夜に、子どもというものは成長するのかもしれません。クリスマスのあの幸せな空気! 見守る瞳があることの幸せをちゃんと理解できるようになったのは、大人になってからかもしれない。

12月12日 ゆたさん

わたしの直感的な感想を、そのままに書いてしまうことをお許しくださいね。まっしろな世界。一つの叫びが世界を切り裂くような世界。のびやかな世界。窒息してしまいそうなぐらいに酸素が薄い世界で、懸命に息を吸っている。みんなで「このお話は真っ白ですね」と口々にお伝えしまいましたが、わたしも本当にそう思います。

12月13日 硝水さん

みんなでいっぱい考えたくなってしまうお話でした。わたしは結構、こういう物語を、そのままに丸呑みして「おいしかったですね」と言ってしまうほうで、だからここでもなにかを解剖するようなコメントを控えて、輪郭の話は抑えて、印象だけを書けたらと思います。過去の幸せは、思い出すと甘いけれどもう食べられない。キャンドル揺れる柔らかい光、そのあたたかさ。ロウソクを吹き消したあと、煙の残滓さえない部屋のなかの冷たさ。

12月14日 マルヤさん

タイトルがいい。タイトルがいい小説はぜんぶいい。眼球が取れてしまうお話ということで、勝手にわたしに対してのプレゼントストーリーのような気がしています(違うと思う)。ぜんぶがめちゃくちゃになってしまった世界で、手を握り合える相手がいるということ。面倒を見てやりたいと思う相手がいるということ。

12月15日 マルヤさん

普通連日で枠を取りますか?締め切りが連日になってしまうんですが?と思いつつ、この人ならできるんだろうなあ、と見守っていたらサラッと提出されたこちらのデスゲームもの。これもタイトルがとてもいい。「恋とはどんなものかしら」? タイトルのこの質問に答えるかのようなラスト。ハッピーエンドです。

12月16日 マコトさん

上下作!表裏。A面B面。そういうのがすきです。タイトルもふくめて読み返してしまうお話。〇をひとついっしょに描いて、閉じた世界で幸せを探す。あたらしい一日に向けて。雪国らしい季節感でした。みんなの感想も色とりどりで興味深かった。

12月17日 尾崎末さん

異形頭!かわいくて好きです。おなかがすいちゃうグルメ話。このしあわせな生き物たちに光がふりそそぎますように。しあわせはおいしい香りをしている。軽やかな会話劇がとてもかわいらしい。そのヤカンで作る紅茶はきっとあたたかい。

12月18日 mee

わたしの日記あるいは手紙でした。宛先不明。

12月19日 尾崎末さん

まさかの節分。電話ボックスのなかには魔法が詰まっている。水槽のなかを覗くみたいにきらきらの夢。思い返したくなる遠い記憶を持っている人の人生はゆたかだ。と思ったりもします。

12月20日

たのしみにお待ちしております!

12月21日 尾崎末さん

一瞬「続きは……?」と思いました。これで終わりなんだってよ。でも、「続きは……?」(これは現実を受け止められない人の妄言です)。犬を愛でているように見せかけて、なんだかぜんぜんそうではないものを大切にしている話なのかもしれないと思いました。美、というものについて。

12月22日 硝水さん

なんと煙草の銘柄当てクイズ付きのSS。煙草に詳しくなさ過ぎて参戦できませんでしたが、他の方の回答を興味深く拝見しておりました。強いとか、儚いとか、可愛いとか、それってなんなんだっけ、みたいなことをぐるぐる考えながら、煙のなかを乱反射する光たちを見つめていたいなあ。とか。なんだかどこかに帰りたくなっちゃいました。

12月23日 明楽さん

おっ、続きかな……? と思いましたがそうではなく、これはまさに「B面」。ひとつの物語の表と裏。もちろん9日分ももう一度読み返してしまいました。ぬるいお湯のなかで、まだ暖かさの残る布団のなかで、今日という一日を抱きしめてしまいたい。「負けたら死ぬ」とかいうの、好きなんですよねえ。

12月24日 尾崎末さん

ゾンビ!まさか24日にゾンビがくるとは。樹齢300年の大木って実際どのぐらいなんだろう……とかどうでもいいことを思いながら、ゾンビであふれかえるクリスマスの街の情景を思い起こしてみると、なんというか、これってハロウィン。たしかにトンチキ。


 

というわけで、ほぼ一問一答みたいな感じでしたが、みなさんのSSまとめも兼ねて書かせていただきました。改めて読みましたが本当に面白かったな……。アドカレ参加くださった方、読んで下さった方、感想を下さった方、見守って下さった方、ほんとにありがとうございました!

 

さて、参加者さん同士は殆どの方がFF外かと思いますので、
よかったら #2020AdventCalendar_SS_5256 のタグなど使っていただけたらと思います。(ぜんぜん必須ではありません。お楽しみ要素です)

 

 


個人的な話と挨拶とでこの記事を締めたいと思います。

12月、じつは一年のなかで一番嫌いな月です。12月以外は好きも嫌いもないんですが、12月のことは特別に嫌いです。でも、今年の12月はとても良い一か月だった。

 

よいお年を。そして世界でいちばん幸せなクリスマスをお過ごしください。メリークリスマス。