@particle30

惑星イオはどこにある

2020/05/04

言いたいことがなにもなくとも、未来のために、きちんと日常を記録したい――という内容の日記を書いてから、次の日記を書かず3か月ほどが経っているようです。そろそろ書こう。 今日は友人1が友人2を裏切っている夢を見た。くだらないおじさんに騙されて、…

【2021/05時点】今までに書いた小説一覧

※今までに書いた小説一覧ページです。 シリーズもの ■未完:魔術士シリーズ <未完:魔術分析士・キス・ディオール> <★更新中:オルシアと緑の術士> ■マルム学院シリーズ <クロマ・ノール> 中編・長編 <完結済:Polaris> <動物霊シリーズ> 青鹿(完…

20200204

普段、なにか言いたいことがないと日記を書かないようにしてきたが、今後はとくに理由がなくても時たま書けたらな、と思う。たとえば半年に一度とか、そういうのでいい。 というのも――これは数年前から薄々気づいていたことでもあるのだけれど、人間は、すぐ…

2019年に読んだ本のはなし

いやーびっくり。2019年、終わってしまいましたね。「2020年」の響きにはどうもなれませんが、契約書を作ったり、議事録の日付をつけたり、そういうことをしているうちに、あ、いま2020年にいるんだな、と少しずつ呑み込めるようになってきました。 さて、で…

十二国記「白銀の墟 玄の月」1・2を読んで。

幸運なことにわたしの住む地域ではさしたる被害もなく、1日家に引きこもるだけですみました。ひとつひとつ、復習しながら読んだので、なかなか読み進められませんでしたが。さきほど、1・2巻読了しました。 以下、ネタバレも含む記事になります。 ※以下、ネ…

小説が書けない話

なんども言葉を重ねていることだから、いい加減自分のほうでも飽きてきてしまったのだけれど、”小説が書けない“。 今までは、それを公の場で口にしてしまうことがなんとなく怖くて、ひそひそと独り言のようにみなされる場所でしかこの弱音を吐いてこなかった…

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

わたしは「最初の一行だけ読めば小説の出来は分かる。もっと言えば、タイトルだけでも分かる」という一文によく傷つけられていて、それは自分のタイトル名づけのセンスがあまりに壊滅的だからでもあるのですが……、この小説は、本棚のなかにしまわれている状…

感想記事「Hangman's knot」

幸せが目にみえたとして、それはぼんやりとしたひかりや暖かな赤色を纏っていて、重さはなさそう。たとえるなら綿菓子のように。 その「幸福」を持続させようとおもうとき、風船をつかんで離さないみたいに、わたあめを永遠に作り続けるみたいに、軽くて優し…

2018年に読んだ本のはなし

2018年に読んだ本のはなし。 * 2018年の「最高の十冊」を決めることには意義がある。毎年スクラップするように「最高の十冊」を決めていくことには意義がある。スタンプを押すみたいに毎年の好みを記録しておくことで、後から振り返ったときに、きっとその…

「流星ワゴン」

人を救う手立てはたくさんある。 金を渡したり、やさしい言葉をかけたり、愛してみたり、境遇の変化をもたらしたり。現実を変えることは、多くの場合たやすい。ちょっとした気遣いや思いつきで、意外と世界は変わってくれる。 しかし、あまりに深く沈みこん…

0310-0311 休日メモ

美術館や博物館に行ったら、行ったぶんだけなにか残しておきたい、と思ったので書いてみました。 ※いつもと違って本気でただの日記になります。しかも長い。すみません。 ■至上の印象派展 www.buehrle2018.jp この展示にわたしが行かないわけがないのだが、…

睡蓮の池

初めてクロード・モネの「睡蓮の池」を見たとき、わたしのむねは締め付けられ、ぎゅっと水をふくんだスポンジが絞られるみたいにして、なにかが垂れ落ちるような、不思議な感覚を味わった。心臓からあふれだしたなにかはわたしの胃や腸のあたりを濡らしてい…

魔性の子

帰りたいと思うことがある。帰り道の途中でも。ベッドのなかにくるまっているときでも。実家に戻って出された梨をのんびりむさぼる昼下がりにも。 どこかに帰るべき場所があるのではないか。わたしを待っている世界があるのではないか。玉座が用意され、赤い…

コミティア121参加について

膨大な時間を置かなくてはブログ記事が書けない呪いにでも侵されているのか? というぐらい前(※一ヶ月前)の話になってしまいましたが、コミティアに参加しておりました。 以前の文フリとはうってかわって、フォロー関係にある皆様との交流がメインだったよ…

月と六ペンス

偉大なる小説は、冒頭三文に必ず神が宿る。*1 その教理に基づくならば、「月と六ペンス」はページをめくったその瞬間に「偉大」であることが判明する稀有なる小説だった。*2 月と六ペンス (新潮文庫) 作者: サマセットモーム,William Somerset Maugham,金原…

祖母について

祖母のことを書いておこうと思う。わたしが祖母について知ることのすべてを。 あまりまとまりある記事を書くつもりはない。わたしはとにかく、現時点のわたしの頭のなかにある祖母の情報を、すべてここに書き出してしまいたいのだ。ひょっとすると年を追うご…

人喰いの大鷲トリコ

――思い出の中のその怪物はいつも優しい目をしていた―― www.jp.playstation.com 恐ろしく感動した。 これほど質感を持って、体温のような生ぬるい暖かさを感じる、あとあとまで尾を引く物語は初めてかもしれない。 もちろん今までも、偉大な物語にはたくさん…

寄宿舎の秘密

minne.com ※とても遠回りな記事で、ごめんなさい。 伊藤裕美さんの「寄宿舎の秘密」を拝読しての記事となります。 「ここは牢屋」 と、彼女が言うので、わたしは苦笑いを返した。 彼女の言いたいことが分かるような気もしたし、分からないような気もした。 …

「標本」と文学フリマ東京24回について

もう三か月も前のことになってしまったが、初めての短編集「標本」を頒布致しました。五月七日、文学フリマ東京24回。スペースはエ-28、人生で初めての本を持っての参加でした。文学フリマへは一般参加も初めてでした。 ■初めての本 初めての体験、というの…

夢にも思わない

※宮部みゆき「夢にも思わない」のネタバレがあります。 夢にも思わない (角川文庫) 作者: 宮部みゆき 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2002/11/01 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (73件) を見る その少女は私よりも数段、…

外科室

※後半に泉鏡花の掌編小説「外科室」のネタバレがあります。青空文庫ですぐ読める模様。 泉鏡花 外科室 たったひとりの「きみ」を、あなたは持っているでしょうか。中学のころ通っていた塾は、高校受験に必要ない知識まで存分に教えてくれるふしぎなところだ…

コンビニ人間

えっ、きみ芥川賞なんて読むんだ。とかれは言った。 読みますよ。毎回じゃないですけど。直木より芥川が好きです。へえそうなの、意外だなあ。直木賞すら好きじゃないかと思ってた。どういうことですか、むしろどんな本を読むと思ってたんです? って私が聞…